NSCA−CSCSというパーソナルトレーナーの認定資格をご存知でしょうか?
NSCA−CSCSは、一般のクライアントはもちろん、スポーツ選手やアスリートに対するトレーニング指導に特化したトレーナーの認定資格です。
世界中のストレングスコーチやアスレティックトレーナー、医師、フィットネストレーナー、研究者などがこの資格を保有しています。
今回この記事では、そんなNSCA−CSCSについての概要や試験内容および難易度、勉強方法などについてくわしく紹介していきます!
NSCA-CSCSとは?
NSCA-CSCSは、アメリカに本部を置くNational Strength & Conitioning Association:NSCA(全米ストレングス&コンディショニング協会)という団体が発行する、Certified Strength & Conditioning Specialist:CSCS(認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)というパーソナルトレーナー資格です。
発行団体であるNSCAは、ストレングストレーニングとコンディショニングに関する国際的な組織として活動しており、現在では世界52ヵ国に約33,000人の会員が所属する、世界最大規模のトレーナー教育団体です。
NSCAの発行する認定資格には、CSCSの他にもCPTという資格が存在します。
CSCSの職務内容は、傷害予防やパフォーマンス向上を目的としたトレーニング計画や指導はもちろん、栄養面やドーピングに関する指導、トレーニング施設の管理や運営なども含まれます。
そのため、資格取得に際してのカリキュラムには、スポーツトレーナーとして重要な要素が多面的に含まれているのが大きな特徴のひとつです。
CSCSの認定資格は、国内外問わずその知名度と信頼度は高く、パーソナルトレーナーとして大きな信頼を得ることのできる資格のひとつであると言って良いでしょう。
NSCA-CSCSの受験資格と試験概要
受験資格
NSCA−CSCSの資格認定試験を受験するためには、以下の①~③の条件を満たしておく必要があります。
①以下の条件(1)~(3)いずれかを満たしていること
(1) 学校教育法が定める4年制大学の卒業者または大学4年生の卒業見込み者。(学部は不問)
(2) 学校教育法が定める4年制大学、独立行政法人大学改革支援・学位授与機構、または海外の大学より学位(学士・修士・博士)を授与された者。
(3) 高度専門士*の称号を付与された者。出願時に、4年制大学の卒業証明書もしくは卒業見込み証明書、または学位取得を証明する書類(学位授与証明書、修了証明書)、または高度専門士の称号取得を証明する書類が必要となります。
②出願時および受験時に、NSCAジャパンの会員(正会員、学生会員、英文会員)であること
③出願時に有効なCPRおよびAEDの認定を保持していること(出願時に有効なCPRおよびAEDの認定を保持していない場合は、受験日の1年後までに、有効なCPRおよびAEDの認定証のコピーを提出する必要があります。)
NSCA資格認定試験の出願に必要なCPR/AED認定の基準
- 講習に実技が含まれていること(オンラインのみのコースは不可)
- 実技評価が含まれていること
- ※成人の傷病者を対象とする内容が含まれていることが必要です。傷病者の対象が幼児・小児のみの場合は、有効な講習会とは認められません。
〈該当する団体〉
日本赤十字社(基礎講習のみも可)、日本ライフセービング協会、国際救命救急協会、MFA JAPAN、マスターワークス、トライ・ワークス、消防署(庁)など
〈有効な講習会の例〉
日本赤十字社:救急法基礎講習会、救急法救急員養成講習会
MFA JAPAN:コア・プログラム-ベーシックプラス、コア・プログラム-ケアプラス
各消防署:普通救命講習、普通救命講習1、普通救命講習2、上級救命講習
※出願条件は年度によって変更となる場合があるため、公式HPでもご確認下さい。
※2030年には受験資格が変更となる予定です。
試験概要
CSCS認定試験は、「基礎科学」と「実践/応用」の2つのセクションから構成されており、両セクションの合格をもってCSCS資格が認定されます。
試験問題は、3つの選択肢の中から1つの回答を選ぶマークシート方式です。
「基礎科学セクション」は、解剖学、生理学、バイオメカニクス等のエクササイズサイエンスと、栄養学に関する知識を問う設問が計95問出題されます。
「実践/応用セクション」は、エクササイズテクニック、プログラムデザイン、組織と運営、テストと評価に関する問題が計125問出題され、この中にはトレーニングに関する映像や画像をみて解答する問題も含まれます。
難易度
NSCA-CSCSの合格率は約50%とされています。
同協会が発行しているCPTの合格率は約65%であることを考えると、同じNSCAの認定資格であってもCSCSの合格率は低いことが伺えます。
CSCS認定試験の両セクションの合格率は約50%です(基礎科学セクションの合格率の方が、実践/応用セクションよりも若干高くなっています。両セクションに合格しなければ、CSCSとして認定されません)。
NSCA-CPT認定試験の合格率は、約65%です。NSCA-CSCS公式サイトから引用
NSCA-CSCSを取得するための効果的な勉強方法
NSCA−CSCSの取得に向けた効果的な勉強方法は、ベースとして持つ知識やこれまでの経験によって大きく異なります。
これまでに医学やスポーツ科学に関する勉強を全く行う機会がなかったという方は、NSCAなどが主催する受験対策講座を受講し、解剖学や生理学などの基礎学問をいちからしっかり学習することをオススメします。
受講が難しい場合は、NSCA−CSCSのテキストを読み込むこと事から始めるのもひとつの手です。
また、近年では医療従事者などがCSCSを取得するケースも多いようです。
その様なケースの方は医学的な基礎知識やバイオメカニクスの知識をすでにお持ちだと思います。
おすすめは、NSCAが発行している過去問題集を購入し、いちど一通り解いてみることです。
設問は各セクションに分類されていますので、一度解いてみることで自身に不足している知識や苦手なセクションを把握することができます。
その結果を元に、テキストを利用して学習して頂くのが最も効果的であると考えられます。
また、トレーニングやエクササイズの方法に関しては、ご自身で「体感」することが最も効果的な勉強方法ですので、ジムなどで実際に身体を動かすことも一つの手段です。
より知識を深めたい方には養成スクールもおすすめ!
NSCA−CSCSは取得のハードルがやや高いですが、資格そのものの信頼度は非常に高く、自身の信頼を高めるのにも有効な資格です!
一般のクライアントはもちろん、スポーツ選手やアスリートに対するトレーニング指導を行いたいという方は、ぜひNSCA-CSCSを取得することをおすすめします。
もし、「自分だけで勉強するのは難しそう」と感じるようであれば、パーソナルトレーナーの養成スクールを検討するのもひとつの方法です。
YASELABO PROではパーソナルトレーナーとしてのキャリアを目指す方達のためにさまざまな情報を提供しています。
LINEでの無料相談などもおこなっていますので、お気軽に問い合わせください。
この記事の執筆者:斎藤隼樹
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